ぜんそく

ぜんそくとは

鼻から肺に至る空気の通り道を気道と言います。気道は、鼻腔、口腔、喉頭、気管、気管支などからなっています。慢性的な炎症により、粘膜が厚くなって気道が狭くなり、喘鳴という、ヒューヒュー、ゼイゼイという呼吸音や、呼吸困難、痰などが生じる疾患を喘息と言います。多くの場合、気管支喘息の事を指しています。

喘息は子どもの病気というイメージがありますが、大人の喘息も決して少なくありません。アレルギー性と非アレルギー性とがありますが、子どもの場合は、殆どダニや花粉、ハウスダストといったアレルゲンによるものです。大人の場合は、アレルゲンが特定できない非アレルギー性のケースが多くなります。

原因

気道の炎症が原因となりますから、風邪、インフルエンザなどの感染症、大気汚染、喫煙習慣などにも注意が必要です。アスピリン喘息といって、酸性非ステロイド薬であるアスピリンによって発症する事もあります。薬によるものとしては、他に、高血圧の薬であるβ遮断薬やヨード造影剤が原因となる事もあります。気管支喘息とは区別されますが、気道の狭窄や過敏性によるもので、激しい咳だけが現れるのは咳喘息です。

治療法

治療法としては、多くのケースで、吸入ステロイド薬が有効です。内服薬もありますが、改善が見られない場合、手術によって気道を広げる事もあります。日常生活上の予防策として心掛けたいのは、室内を常に清潔に保ってアレルゲンを寄せ付けない事、花粉対策をしっかり行う事、禁煙に努める事、などです。また、肥満は気道を塞ぐリスクがあるので、体重管理も重要です。

難治性喘息

ヒト化抗IL-5モノクロ-ナル抗体皮下注射が可能になりました。適応はインターロイキン5の働きを抑えることで、気管支喘息の原因の一つである好酸球を減少させ、炎症を抑え症状の出にくい状態を維持します。

通常の既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治性の気管支喘息の治療に用いられます。こちらは高額医療の適応となります。ご相談可ください。

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